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ものわすれ(認知症) |
40歳を超えると、ものわすれが気になってきますが、 多くの場合は加齢による生理的なものです。 しかし、いわゆる痴呆症の初期症状であることもあります。 ここで、ものわすれを治療可能もしくは予防可能なものと 治療効果の上がらないものに分けて考えてみましょう。 治療可能なものわすれのほとんどは、 脳神経外科手術によって症状が軽減するものです。 代表的な疾患としては、 正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、良性脳腫瘍等が挙げられます。 認知症の診断の際、ほぼ例外なくCTやMRIをとりますが、 目的はこれらの治療可能な疾患が隠れていないかを 確認するためです。 更には、脳の血管障害によって起こるものわすれがあります。 高血圧や糖尿病、高脂血症、喫煙などのいわゆる生活習慣病が根底にあります。 中でも高血圧がある場合は40-50歳のうちに脳のMRIを行い 無症候性の脳梗塞があるかどうかを調べて、 その結果を指標として血圧のコントロールを行うことが重要です。 治療が難しいものわすれは、 いわば狭義のものわすれ、認知症ということもできます。 有名なアルツハイマー病や 近年有名になったレビー小体型認知症がこれに当てはまります。 これら疾患に対して一連の抗認知症薬が投与されますが、 若干効果が乏しいと感じられることがあります。 更に有用な薬剤の登場が待たれるとろです。 このグループに属するものとして他に 前頭側頭型認知症 進行性核上性麻痺 大脳皮質基底核変性症 などがあります。 最近では、できるだけ早期に認知症になりそうな人を発見することと、 認知症の患者さんによりうまく寄り添うことが 治療上、介護上の目標とされる傾向にあります。 認知症の予防法としては、まずは一般の認識とは逆に 自分が周りの方の便りになる存在であろうと努めることです。 どこぞの大統領も大統領をしていなかったら、今頃は・・・。 そして、ひたすら脳を使うことに終始することに尽きると言われています。 どうです、昔やった微積分でも、二桁の暗算(筆算ではなく)でも構いません。 途中でやめたCHOPINのエチュードでも、もちろんバイエルでも、 そして駅ピアノを弾きに行きましょう。 |