◆めまいは、基本的には平衡感覚の狂いが原因ですが、
患者さんの訴える「めまい」の中には、
脳の血液循環の障害によるフラツキや
「頚性めまい」といわれる頸椎の変形や頚部血管の狭窄によるふらつきが
かなりの頻度で含まれています。
◆平衡感覚の障害によるめまいは、
目、耳、身体の知覚障害、もしくはこれらの器官からの
情報を統合する脳の障害により起こりますが、
実際には耳と脳の異常によるものに大別されます。
◆耳が原因の場合には、めまい症状の多くは
周囲や自分がぐるぐる回るといった回転性で、
嘔吐、発汗等の自律神経症状を伴いがちですが、
持続時間は比較的短く、
生命を脅かすということもありません。
ただ、治療のタイミングを逃すと
聴力障害を残すといった場合
(突発性難聴)があります。
◆脳を原因とするめまいは、回転性の場合もありますが、
動揺感、浮遊感として表現される場合が
多く見受けられます。
めまいの程度はそれほどひどくなくても、
小脳や脳幹の出血や梗塞、くも膜下出血が原因のことが
ありますので、生命に対する緊急性が高い
というのが特徴です。 |