しびれ
◆TVですっかり有名になってしまった”しびれ”です。
手足にしびれを感じたら脳梗塞を心配しましょうと。
しかし、・・・です。


◆しびれの症状は正座したときのそれが典型ですが、
一般に知覚が鈍くなったとき(知覚低下)、
通常とは違う知覚(例えば、ビリビリとかピリピリ)を覚えたとき(異常知覚)、
そして力が何となく弱くなったとき(運動麻痺)に
“しびれ”と表現されます。

◆知覚低下ないしは異常知覚という知覚の障害が起こる部位は、
脳、脊髄、末梢神経と大きく3つに分けることができます。

◆しびれの原因となる外科的疾患は、
脳では脳腫瘍、脳血管障害、
脊髄では頚椎症、椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、脊髄腫瘍、脊髄空洞症など、
末梢神経では尺骨神経麻痺、正中神経麻痺、橈骨神経麻痺などがあげられます。

◆内科的疾患としては、
種々の変性脱髄疾患、薬物、重金属、有機溶剤などによる中毒、
ギランバレー症候群等の感染もしくは免疫学的な疾患が挙げられます。

◆また、片側の手足のしびれの場合には脳、
両手とか両足のしびれでは脊髄が原因として考えられますが、
片方の手だけという場合には、末梢神経も原因のひとつとして考えられます。

◆しびれの原因としてもっとも頻度の高いのは頚椎症ですが、
多発性の末梢神経障害なのか、頚髄の障害なのか、
はたまた脳に問題があるのか判然としない場合もあります。

◆脳梗塞は命にかかわる重大な病気ですが、
しびれのほとんどは脳梗塞とは別の疾患が原因となって起こります。
ただ、しびれがあるのに脳梗塞を見逃すととてもやっかいということになります。

◆臨床の最前線では、しびれの原因で圧倒的に多いのは
頸椎や腰椎の加齢に伴う頸椎症(頸髄症)や
腰椎症(腰髄症)かと思われます。


【脳梗塞のしびれ】

「しびれ」と表現される感覚は、感覚低下、感覚過敏、異常感覚それと脱力を含む場合があります。

【脳梗塞の部位としびれ】

延髄外側症候群:三叉神経脊髄路、及びその核、疑核、迷走神経根、オリーブ小脳路、下小脳脚、外側脊髄視床路が
障害される。

病変側の顔面と反対側の体幹や上下肢に交差性の温痛覚鈍麻消失をきたす。

「しびれ感の評価」

臨床的評価の手段
①症状、すなわち自覚症状と病歴の評価
②徴候、すなわち神経所見を中心とした身体所見の評価
③補助検査

病歴
本人の自覚するしびれ感について、その言葉の意味する本態、しびれ感の分布、
増悪・軽減因子、さらにはその時間経過などの詳細な病歴情報をうることが推奨されます。

民間療法?
◆すべての症状で、
原因が命を危うくする疾患によるものなのか
そうでないものなのかを
明確にする必要があります。


◆ほぼすべての人が自分の症状を
スマホ等のdigital deviceで検索する現在、
この辺の確認が疎かになる傾向があります。
2025年12月14日更新
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