脊髄梗塞は脳梗塞に比べると稀な疾患である。
種々のtypeがあるが、
とりあえず最もよくみられる前脊髄動脈症候群について概説する。
病態と症状 |
脊髄梗塞で最も多いのは、前脊髄動脈の血流障害により、
脊髄前方2/3に梗塞が生じる前脊髄動脈症候群である。
原因としては:
解離性大動脈瘤や
大動脈手術による根動脈(Adamkiewicz動脈)起始部の遮断、
動脈硬化による椎骨動脈や根動脈の閉塞、狭窄
が挙げられる。
症状としては:
脊髄の後索だけが保たれるので、深部感覚、触覚は障害されない
皮質脊髄路の症状として四肢麻痺、対麻痺が
外側脊髄視床路の症状として温痛覚障害が
自律神経の症状として膀胱直腸障害が
出現する。 |
検査と治療 |
検査:MRIが有用
治療:確立された治療法はない。
脳脊髄保護:エダラボン
抗浮腫療法:グリセオール、マンニトール、副腎皮質ステロイド
呼吸管理 |
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