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2024年3月25日更新

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頭痛
頭痛はいろいろな原因で起こりますが、
大きく分けると2つに分類されます。

脳や身体に器質的な異常があって、
放っておくと生命が危うくなるかもしれない頭痛、二次性頭痛と、
そうでない頭痛、一次性頭痛です。

生命が危うくなるかもしれない頭痛は、
くも膜下出血や脳腫瘍、
つまり脳もしくは身体の器質的な異常によって生じます。



器質的な異常のない頭痛はさらに2つに分けられます。

頭の血管が拡張しておこる血管性頭痛と、
肩や首の筋肉の緊張や精神的ストレスからくる
緊張型頭痛です。

血管性頭痛は更に片頭痛と群発頭痛に分けられます。 

 頭痛で悩んでいる方の半数以上は緊張型頭痛で、
首筋から後頭部、またはこめかみのあたりが
締めつけられるられるように痛みます。

ほとんどの場合、身体的精神的ストレスや
首の骨(頚椎)の老化が原因となっています。
うつ状態が関わっている場合もあります。

スマホやパソコンでの気分転換はこの型の頭痛の軽減には
あまり役に立たないように思われます。

緊張型頭痛に見かけの症状が似ている頭痛に
帯状疱疹による頭痛というのがあります。

帯状疱疹は神経の走行(頭で言えば、三叉神経や、大後頭神経)
に沿って発赤や水疱ができるので有名ですが、
痛みが始まって最初の1-5日は、痛みだけで皮膚症状は
出ませんので、ピリピリとかズキズキとか、緊張型頭痛としては
ちょっと?といった症状だけでは決め手がありません。

おまけに、三叉神経第一枝では前頭・前額部痛、
後頭神経では後頚部・後頭部痛となりますので
部位からは全く緊張型頭痛と区別がつきません。

皮膚症状が出たら、帯状疱疹ウイルス用の
抗ウイルス剤の服用が必要となります。

片頭痛は月に1-2度、発作的に頭がズキンズキンと
拍動性に激しく痛む頭痛です。

嘔気や嘔吐を伴う場合があります。

通常は、片側だけに起こり、光や音に曝されると
痛みがひどくなります(光過敏、音過敏)。

また、頭痛が始まる20-30分前に目がチカチカして
視野の一部が見えなくなる(閃輝暗点)などの
前兆がある場合もあります。
前兆の症状としては他にいくつかあります。

中高年以降、閃輝暗点だけ起こって頭痛が殆ど見られない場合があります。

血管が拡張しやすい状況になると片頭痛が起こりやすくなります。
気温が上昇した時、
気圧が下がった時、
気分が和んだ時
などです。

女性は3人に1人、男性は5人に1人が
片頭痛になりやすい体質を持っています。

女性ホルモン(エストロジェン)は血管拡張作用を持っていますので、
生理の前や排卵時期に片頭痛を起こす方が沢山います。

生理と連動して起こるときの片頭痛は、一般に片頭痛の特効薬である
TRIPTAN製剤の効きが悪くなる傾向があります。

妊娠するとエストロジェンの分泌が安定するために
片頭痛は起こりにくくなります。

産後、生理が戻ってくると片頭痛が起こり始めます。

エストロジェンの分泌が減ってくる40代になると、
片頭痛の起こり方に変化が起こり始め、
閉経すると片頭痛は起こらなくなります。

ピルを服用すると片頭痛が誘発される場合があります。

ピルの副作用は乳がんと脳梗塞が有名ですが、
頻度では片頭痛の誘発が最も多いように思われます。



◆最近では、マスク頭痛が話題に上ることがあります。

マスクをしていると、暖かい呼気を吸い込む、
炭酸ガス濃度が高くなっているかもしれない呼気を吸い込む
といったことで血管が拡張し、片頭痛が誘発されるかもしれない
という考えによります。



群発頭痛は片頭痛に似て、
やはり拍動性の耐え難い痛みを特徴としています。

通常、年に1-2回、頭痛が集中して起こります。

1回の頭痛は1-2時間でおさまりますが、
それが1-2ヶ月の間、ほとんど毎日起こります。

頭痛の部位はほとんどの場合いつも同じで、右もしくは左
どちらかの目の奥(眼窩部)に起こります。

通常、夜中の2-4時ごろ痛みが始まり、2時間程度持続します。
ひどいときには日中にも痛みが起こります。

また、涙が出たり、鼻水が出たりといった
随伴症状が起こる場合があります。

20-30歳代の比較的体格のよい男性に多く起こりますが、
女性にもまれながら起こります。

群発期間中に飲酒をするとてきめんに頭痛が起こります。
飲酒をして頭痛がおこるので、群発頭痛に突入したと
感ずる患者さんが少なからずいます。 

緊張性頭痛や血管性頭痛がこじれて
起こる頭痛(慢性連日性頭痛)として、
頭痛のための痛み止めを服用し過ぎたために
薬が切れると痛くなる頭痛や、
うつ状態のために起こる頭痛などがあります。 

雷鳴頭痛

雷鳴頭痛とは突然雷に打たれたかのごとく、
にわかに起こる激しい頭痛を意味します。

これにあてはまる疾患としては
クモ膜下出血、椎骨動脈解離、脳出血、下垂体卒中、静脈血栓症、
RCVS、第3脳室コロイド嚢胞、低髄液圧、などが
挙げられます。

基本的には器質性疾患を有する激しい頭痛、二次性頭痛として
理解されてきました。

しかし、最近国際的にも原因疾患が明らかでない症例も
多く見られるようになり、
一次性雷鳴頭痛の疾患概念が生まれてきています。

ただ、器質的原因による雷鳴頭痛がすべて否定されたあとに初めて
一次性雷鳴頭痛と診断されます。

最近、二次性頭痛か一次性頭痛かと論議されている雷鳴頭痛に
RCVS(reversible cerebral vasoconstriction syndrome、
可逆性脳血管攣縮症候群)があります。

力んだあと、いきんだあとに起こる突然の頭痛で、
MRAを撮ると脳の末梢ー主幹動脈に細くなった部分が
見られることをひとつの根拠として診断されます。

この血管攣縮所見は一度のMRA検査では、
異常か正常かの判断に迷うことがあり、確診には
繰り返しのMRA検査が必要とされます。

治療としては、RCVSが疑われた場合には、
少なくとも血管収縮作用のあるTRYPTAN系の抗片頭痛薬は
見合わせるのが賢明かと思われます。 

クモ膜下出血、RCVSといった原因に基づく頭痛は
症状がとても軽い場合、診断がとても難しくなります。

 頭痛があった場合、
専門医に、まず脳腫瘍や脳出血などの器質的な病気が
ないかを調べてもらい、
次いで症状に合った痛み止めを処方してもらうなど、
適切な治療を受ける必要があります。

頭痛大学のサイトへ

私が一時期、副院長を務めさせて頂いた
間中病院の間中信也先生が30年来
作られているサイトです。

とても有名です。

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